Posted by Tatsuo NAKAMURA on Saturday, September 13, 2008
とある雑誌取材でのできごと
先日、ある雑誌の取材を受けたとき、最初に聞かれた質問が、こんな一言だった。
「どんな子供だったのですか?」
このところ、たいていの質問に対して、間髪いれずに回答できる自信があったのだが、この質問には正直のところ、面を食らってしまった。というのも、会社経営をしていると、つねに、今日、明日をどうするかといった日常の雑多な問題から始まって、来年はどんな状況にするべきかと、現在から将来にわたっての夢と計画をつねに考えて過ごしている中、自己の遠い過去を思い浮かべる機会がほとんど無かったのだ。
そこで、雑誌記者の方には、自分が転勤族の家庭で育ったことや、北海道では自然と戯れて、屋内外問わずにいつも何かしらを創って、人に見せていたことなどを脈略もなく話をして差し上げた。そして、30分ほど話をしていると、ふと、この子供時代の体験や考えが、そのまま現在に影響しているように思えてきた。いつも転校を繰り返し、どの学校に行っても「転校生」だった自分は、つねに人を観察し、相手が味方かどうか、自分の知人の誰と似たタイプであるかを見分けようとするのが日常となっていた。この習慣は、現在の仕事の中で、営業先のお客さんがどのような人物であるか、背景にどんな課題を背負っているかを判断するのに大変役立っている。またルーチン的な業務をこなすよりも、新規ビジネスや、新しい製品・サービスを考案して「悦に浸る」方が圧倒的に楽しいのも、創作が好きだった幼少時代から何も変わっていないようだ。
結局人間というものは、歳を重ねる毎に知識と経験は蓄積されるが、根本的な考えや行動パターンは、よほどの出来事がないかぎり簡単には変わらないのだと、今回の取材を通じて実感した次第である。
ところで、先日のこと、社員から「社長の人と成りが判らない」と言われてしまったが、そんな短時間で理解されてしまうほど、「自分」の存在は単純ではないと願いたい。なんといっても、自分自身でも自己のことがよく判っていないのだから。

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